毎日の献立に悩むのは、料理が苦手だからではありません|料理教室のアンケートから見えた「ごはん作りがしんどい理由」
- 食事を整える考え方
毎日の献立に悩むのは料理が苦手だからではありません|料理教室のアンケートから見えた「ごはん作りがしんどい理由」
先日、これまで栗田クッキングサロンにご登録いただいた生徒様へ、食事や料理についてのアンケートを送らせていただきました。
お一人おひとりのお名前を見ながらメールをお送りしていると、
「あのレッスンに来てくださったな」
「この方とは、こんなお話をしたな」
と、いろいろなことを思い出しました。
長く通ってくださった方。
お仕事や子育ての合間に時間をつくって来てくださった方。
遠方から足を運んでくださった方。
皆さまのお顔を思い浮かべながら文章を打っているうちに、改めて、これまで教室にお越しいただいたことへの感謝の気持ちでいっぱいになりました。
そして今回、たくさんの方からアンケートへのご回答をいただきました。
本当にありがとうございました。
料理を習っていても「毎日の献立」には悩んでいる
アンケートを拝見していて、私が改めて感じたことがあります。
それは、
料理教室に通ってくださっている方や、普段から料理をされている方でも、毎日の食事には多くの悩みを抱えている
ということでした。
特に多かったのが、
- 毎日の献立を考えるのが大変
- レパートリーが少なく、同じメニューになってしまう
- 栄養バランスがとれているのか心配
- 忙しい日は料理に時間をかけられない
- もっと効率よく食事を作りたい
といったお悩みです
料理ができることと、毎日の食事を回せることは別の力
「料理ができるようになれば、毎日の食事はラクになる」
以前の私は、どこかでそう考えていた部分もありました。
けれど、今回皆さまの声を拝見して、改めて気づかされたのです。
料理ができることと、毎日の食事を無理なく回せることは、少し違う。
料理が好きな方でも、レシピをたくさん知っている方でも、
「今日は何を作ろう」
「昨日は魚だったから今日は肉?」
「野菜が足りないかも」
「家族はこれを食べるかな」
「冷蔵庫のあれも使わなくては」
と、毎日いくつものことを考えています。
実は、この「考えることの多さ」そのものが、料理をしんどくしているのではないでしょうか。
レシピは簡単に探せるのに、なぜ料理の悩みはなくならないのでしょう?
今は昔と違い、スマートフォンひとつあれば、何万、何十万というレシピを簡単に検索できます。
作り方の動画も無料で見ることができます。
「10分で完成」
「材料3つ」
「簡単・時短」
そんなレシピもたくさんあります。
それなのに、
「料理が苦手」
「毎日のごはん作りが負担」
「献立が決まらない」
「時間がかかる」
という悩みは、なくなっていません
レシピが増えても、毎日の負担が減らない理由
これはつまり、
レシピや作り方を知るだけでは、毎日の料理の悩みは解決しきれない
ということなのだと思います。
もちろん、簡単でおいしいレシピを知ることも大切です。
ですが、本当に毎日の料理をラクにするためには、その前に、
「考える負担を減らすこと」
がとても大切なのではないかと、私は考えています。
レシピを探すこと自体が負担になっていることもありますし、選択肢が多すぎることで、かえって迷ってしまうこともあります。
「何を作るか」を毎日ゼロから考えるのではなく、ある程度の判断基準を持っておくこと。
それだけでも、毎日の食事づくりはずいぶんラクになります。
毎日の料理をラクにするには、まず「考える時間」を減らす
夕方になってから、
「今日は何にしよう」
と考え始める。
冷蔵庫を開けて、
スマホでレシピを探して、
家族が食べそうなものを考えて、
栄養バランスも気になって……。
料理を始める前から、もう疲れてしまいます。
ですから、毎日の料理をラクにするには、
調理時間だけでなく、「考える時間」を短くすること。
これが、とても大切です。
毎回ゼロから献立を考えない
例えば、
「この食材があれば、こう組み合わせる」
「魚の日は、この副菜を合わせる」
「忙しい日は、この形でいい」
というように、自分の中にある程度のパターンを持っておくと、献立を考える負担は減ります。
毎回違うものを作らなくても大丈夫です。
同じ食材でも、味付けや調理法を少し変えるだけで十分変化をつけられます。
「これで十分」という基準を持つ
毎日、主菜・副菜・汁物をきちんとそろえなければ。
野菜を何種類も入れなければ。
品数を増やさなければ。
そう考えるほど、料理は苦しくなります。
忙しい日は、
「今日は主菜と汁物があれば十分」
「疲れている日は一品料理でも大丈夫」
というように、自分なりの基準を持っておくことも大切です。
完璧な献立を毎日考える必要はありません。
迷ったときに戻れる「自分なりの軸」があるだけでも、毎日の負担はずいぶん変わります。
「時短料理」だけが、時短ではありません
もう一つ、これから教室でももっとお伝えしていきたいと思っているのが、
料理そのものを簡単にしなくても、料理にかかる時間は減らせる
ということです。
調理時間より「迷う時間」を減らす
料理にかかる時間というと、どうしても「何分で作れるか」に目が向きがちです。
けれど実際には、
- 何を作るか迷う時間
- レシピを探す時間
- 冷蔵庫を何度も開ける時間
- 調味料を取りに行く時間
- 次に何をするか考える時間
こうした小さな時間が積み重なっています。
ここを減らすことも、立派な時短です。
作る順番を変えるだけでも料理はラクになる
例えば、
野菜を切る順番を変える。
同じ食材を続けて切る。
調味料を最初にまとめて出しておく。
加熱している間に、次の作業をする。
一つの食材を、次の日にも使えるように準備しておく。
こうした小さな工夫だけでも、料理の流れは大きく変わります。
「時短料理」というと、
電子レンジだけで作る料理や、
材料の少ない料理、
短時間で完成するレシピ
を思い浮かべる方が多いかもしれません。
でも私は、
余分な動きや、迷う時間を減らすことも立派な時短
だと思っています。
料理そのものを急がなくても、
「考える」
「探す」
「行ったり来たりする」
時間を減らすことができれば、結果として夕食づくりはずっとラクになります。
大切なのは、頑張れる日ではなく「忙しい日にも回ること」
料理は毎日のことです。
時間に余裕のある日だけできる方法では、長く続きません。
疲れている日もあります。
予定がずれ込む日もあります。
今日は何もしたくない、という日もあります。
だからこそ、
頑張れる日に合わせるのではなく、忙しい日や疲れている日にも回せる食事の形を作ること。
私は、これからますますそれが大切になってくると思っています。
疲れている日の「最低ライン」を決めておく
例えば、
「ごはんと汁物があればOK」
「お惣菜を一品使ってもいい」
「冷凍しておいたものに頼る」
「今日は丼ものにする」
そんな選択肢を最初から持っておくと、気持ちがとてもラクになります。
「今日はこれくらいで十分」
と思える基準を持つこと。
料理をしなかった日や、品数が少なかった日に、自分を責めないこと。
そして余裕のある日は、少し料理を楽しむこと。
そんなふうに、生活の波に合わせながら食事を整えていければ、毎日の料理はもっと穏やかなものになるのではないでしょうか。
続く仕組みは、完璧な仕組みより強い
一度だけ完璧にできる方法よりも、
忙しい日も、疲れている日も、少し崩れた日も続けられる方法の方が、毎日の生活には向いています。
「今日はできなかった」
で終わるのではなく、
「明日はここから戻ればいい」
と思える形を持っておく。
それも、毎日の食事をラクにする大切な工夫です。
料理を教えるだけではなく「毎日のごはんが回る方法」を伝えていきたい
今回、皆さまからいただいたアンケートを読みながら、
これからの栗田クッキングサロンで、何をお伝えしていけばよいのかを改めて考えています。
新しい料理を覚えること。
おいしく作れるようになること。
それも、もちろん料理教室の大切な役割です。
でも、それだけではなく、
献立に迷わない考え方。
買い物の仕方。
効率のよい作り方。
忙しい日の食事の整え方。
作れなかった日の立て直し方。
そんな「毎日の食事を回すための方法」も、もっとお伝えしていきたいと思っています。
レシピを増やすことより「迷わなくなること」
レパートリーを増やすことは楽しいことです。
ですが、毎日の料理の負担を減らすという意味では、
「知っている料理の数」よりも、
「今ある食材で何を作ればいいか判断できること」
の方が大切な場面もあります。
レシピを増やすだけではなく、
「毎日のごはんに悩む時間が減った」
「夕方が少しラクになった」
「今日はこれでいい、と思えるようになった」
そう感じていただけるような教室やサポートを、これから少しずつ形にしていきたいと思っています。
手作り料理が、負担ではなく家族の幸せにつながるように
家族の健康を思って料理をする。
家族においしいものを食べてもらいたいと思う。
その気持ちは、とても温かなものです。
けれど、そのために作る人自身が毎日疲れ切ってしまっては、少し悲しいですよね。
作る人自身も幸せでいられる食卓へ
家族を思う気持ちのこもった手作り料理で、家族も、自分自身も幸せになる。
そして、それが無理なく、しんどくならずに続いていく。
私は、そんな食卓が増えてほしいと思っています。
毎日の献立を完璧にするのではなく、
「今日の我が家には、これで十分」
と思える食事を、気持ちよく続けていく。
これから教室でも、SNSでも、
「毎日のごはんをラクに回すための考え方や工夫」
を、少しずつお伝えしていきます。
毎日の料理に少し疲れている方に、
「これなら私にもできそう」
と思っていただけるものを、一つでも届けていければ嬉しいです。

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