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【毎年恒例の春の行事】

    今年も春の訪れを告げる 『いかなご漁』が始まりました。

    この時期になると毎年、明石市から神戸市にかけて、

    どの家からもいかなごを炊く匂いが立ち込めていました。

    この香りを嗅ぐと、春が来たんだな~と、季節を感じていたものでした。

     

     

    過去形にしたのは、ここ4~5年ほどは いかなごが捕れなくなって

    価格が高騰したため、いかなごを炊く家がめっきり減ったから。

     

    いかなごの香りが 街中に立ち込める事もなく、いかなごを買うための

    行列も見なくなりました。

     

     

    かつて、阪神淡路大震災で お世話になったお礼にと、どの家も 

    この地域でしか捕れない いかなごを炊いて 知人友人に送る 

    という事からブームに火が付き、多い人は、一人で20Kg も

    炊いてはあちこちに送る…という事が恒例行事になっていました。

     

    郵便局では、いかなご用のタッパー付きで

    『いかなごくぎ煮パック』なるものが売り出されています。

     

     

    それほどまでに盛んだった、手作りの佃煮 いかなごのくぎ煮。

    それぞれの家庭の味があり、微妙に味付けも違いますが、

    常温で1年も保存でき、無添加でとっても美味しいです。

    見た目は ちりめんじゃこのようですが こちらは、いわしの稚魚。

     

    いかなごは、大きくなってもいかなごです。

     

    昔から我が家でも ご多分に漏れず、大量に炊いていましたが、

    ここ数年は 売っている時期も 短く、機会を失っていましたが、

    今年は 『いかなごくぎ煮お持ち帰り講習』をしたついでに

    1Kgだけ炊きました。

     

    レモンの皮を入れて一緒に炊き上げたいかなごくぎ煮。

    やはり季節のもの、昔から食べているものを頂くと、

    身体だけではなく、気持ちも和みます。

     

     

    地産地消、伝統食、郷土料理、発酵食品など…

     

    日本独特の食文化を大切にしながら、

    これからも受け継いでいきたいものです。