雑炊を作る時の常識
雑炊を作る時、常識のように言われている
「ご飯を洗ってからだしに入れる」
私はどうも、これに抵抗があります。
もちろん、雑炊は冷ご飯を使って作る事が多いので、表面の粘りを取ってサラッと仕上げる
というのと、だしをでんぷんで濁らせないために、“洗う”という作業をするのですが、
私は “洗いません” 笑
何故かというと、うまみや栄養迄流してしまうような気がするからです。
とはいえ、冷たいご飯をそのまま入れると だしが濁るので、お勧めではないです。
熱がある時に食べる消化の良い『おじや』とかなら良いのですが、サラッと料亭風の雑炊だと、ドロッとしてしまう、という欠点があります。
なので、冷ご飯を使う時は レンジで温めてからだしに入れてね、とレッスンではお伝えしています。
何故かと言うと…ご飯=でんぷんは 冷やすとβ化して 温めるとα化する。という性質があるんですよね。
β化のままの冷やご飯は、水にそのまま入れると水の中で表面のでんぷんが溶けて、そこでα化するので、だしがドロッと濁ってしまいます。
なので、いったんご飯をα化させてからだしに入れると、流出が少ない、という原理です。
が、あくまでも私の原理で 科学的な根拠があるわけではありません。
色々調べましたが、雑炊ごときで そこまで検証したり、調べたりしているサイトはありませんでした。(笑)
が、色々食べてみて、洗わないご飯で作った方が美味しい、と感じるから その方法でお伝えしています。
調理方法は 昔から言われているやり方や、常識的になっている事も多々ありますが、実際には間違っている?と思う事も沢山あります。
というのは、調理道具や素材そのものも昔と変わってきているから。
炊飯器なるものがなかった時代では、お米は浸水させてから炊くのが常識。
確かにその通りです。
が、炊飯器で炊く場合は別です。
炊飯器は、ゆっくり浸水させながら炊く、という方法なので、研いだらすぐスイッチを入れてください。とお伝えしています。
電気の性質上、急激に温度を上げるのが難しいのかもしれません。
その間にお米は生ぬるい水に浸かった状態なので、十分浸水するんですよね。
あと、野菜のあく抜きなども、昔の野菜とは比べ物にならないくらい栄養価が低く、アクも少なくなってきているので、それに合わせないと、アクを抜きたいのに栄養も皆流してしまう。という事になりかねません。
そういった事も公の場で発信していきたいのですが、メーカーや、沢山の専門家達が言っている事を否定する事になるので、難しいな、と感じています。
どの方法で調理するのかは、その人が判断すればいいので、私なりに体感したベストだと思える方法を皆さまにはお伝えしていきたいと思っています。