食べ物の好き嫌い
好き嫌い、って 誰にも多かれ少なかれあると思います。
特に子供の時は好き、嫌いがはっきりしていますよね。
嫌いな食べ物は必ずと言って良いくらいあります。
が、大人になると (大人になったからか…)
子供の頃、あんなに嫌いだったけど、今は食べれる。
というものも 少なくないと思います。
かく言う私も子供の時は“牡蠣”が大嫌いでした。
というより、食事自体にあまり興味がなく、
小さい時は“まぐろ”ばっかり食べていたような記憶があります。
それが、いったい何があって今の自分があるのか…
って感じですよね(笑)
まぐろのお刺身が大好き幼児だった私は
お誕生日は決まってALL まぐろの握り寿司。
真っ赤な一口サイズの握り寿司が大皿にびっしり
盛られていたのを今でも覚えています。
お誕生日会に呼ばれた友達も、さぞ迷惑だった事でしょう。
よくまぁ、あれだけの量、しかもまぐろばっかり
母親も握ってくれたものだ…。
が、そのおかげで 今はマグロは自ら食べない食材と
なってしまいました…。一生分、幼児期に
食べつくしたんでしょう。
という話はどうでもいいんですが、
大人からすると、つい 子どもだから…と侮り(あなどり)
がちですが、実は子供の味覚は大人よりかなり敏感なんです。
実は超グルメなんです。
味覚が繊細、とでも言いましょうか。
なので、ちょっと苦みがあるピーマンや ちょっとにおいが
きつい野菜が子供の嫌いな野菜ランキングに入ってるんですね。
それに、なんらかの嫌な経験(美味しくない料理を食べた、
とか、雰囲気の悪い所で食べた、叱られながら食べた…等)
が重なってトラウマ状態になって そのもの自体が食べれなくなる。
逆に、嫌いな食材も 『自分で料理する』(楽しい経験)
『自分で作ったものを褒められた』(嬉しい経験)
『嫌いな食材が入っていたけど、料理が美味しかった』
等で、食べれるようになっていくと思います。
弊教室でも 幼稚園児さん達のキッズクッキングをしていますが、
大概、それで好き嫌いがいつの間にかなくなっています。
子供の頃にその体験がなくても、大人になると 味覚も鈍くなるので
そこで美味しく調理されたその『嫌い物質』を 改めて食べてみると
「あれ?意外に美味しいじゃ~ん!」となるわけです。
そうやって一つゝクリアして、そのうち好き嫌いがなくなる。
好き嫌いをいつまでも引きずっている方は、『嫌い物質』が
美味しく調理されたものを食べていないからかもしれません。
同じ食材でも、調理の仕方、味付けの仕方で全く別物に
なってしまいます。
『人は食べ物の命を頂いて生かされている』
美味しく調理し、おいしく食べてこそ、食材の価値も上がります。
『いただきます』と 感謝して頂くだけでなく、
美味しく調理し、それを生かす事も 食材への愛情、感謝に
つながるのだと思います。