あさりの下処理

    今日のレッスンで…と言わず 前から何度も感じていた事。

    レッスンであさりが登場する度に 砂抜きの仕方、

    洗い方、火の入れ方 をお伝えするのですが、

     

    その度に 「死んでるあさりの見分け方」を

    間違った認識でいる方が何と多い事か。

     

    という事で、今回は とても大切な

    『死んだあさりの見分け方』という

    奇妙なお題ですが、お伝えしたいと思います。

     

    どうして「とても大切な 」としたかと言うと、

    あさりの”貝毒″に当たると、それはもう大変だとか…。

    特に夏場はその可能性大なので、特に注意が必要です。

    暑い夏、7、8月は食べない方が無難かもしれません。

     

    まずは、砂抜き。

    買ってきたあさりは 洗わずに 海水程度

    (水200㏄に対して塩小さじ1杯)の塩水に浸けます。

    この時、じゃぼんと浸けると あさりが口を開かないので、

    あさりが半分くらい浸かる程度にしてあげると

    口を開けて良く砂を吐きます。

    吐いた砂を再び吸わないよう、できればあさりを

    ザルにいれてから塩水に浸けると良いですね。

    その状態で軽く蓋か新聞をかぶせて薄暗い状態にします。

    暑い時は野菜室。冬なら寒い時は常温で。

    2~3時間ほど置くと砂を吐くので、塩水を捨てて

    使う時まで野菜室で保存します。

    塩水から上げておく方が、貝の旨味(コハク酸)が

    増すんです。

    夏場はあまり持たないので、早めに使って下さいね。

     

    死んだ貝が混ざっていると、塩水が濁って変なにおいがします。

    その場合は口を半開きにしたまま、触っても反応のない貝は

    すぐさま捨ててください。他の元気な貝まで道連れにされてしまいます。

    ただ、寒い時や野菜室などに長時間入っていた時は、口を半開き

    状態で、触ってもすぐに反応しない事もあります。

    が、ゴシゴシ洗うと、生きている貝は確実に口をピチッと閉じます。

    なので、洗う時が生死を見分けるポイントですね。

     

    あと、真水に浸けると、数時間後にはあの世に行ってしまうので、

    使う直前に洗うようにしてくださいね。

     

    ごしごし、貝同士をこすり合わせて、3回ほど水を換えて

    しっかり洗います。

    殻付きのまま調理することがほとんどなので、この

    『しっかり洗う』事も重要です。

    貝表面のギザギザの中に、雑菌がついていたりしますので。

     

    この時、ゴシゴシ洗っても 口を半開きにしている貝、

    これは確実に成仏されていますので、これもポイです!

    『火を入れたときに口が開かない貝は死んでいる…』

    これだけを信じて、死んだ貝を食べていると、自分のお腹が

    成仏する羽目になりかねません(笑)

     

    火を入れる前、洗っている段階で、明らかに貝は

    自分が死んでいる事を態度で表してくれますので、

    しっかりとその状態を見て判断してください。

     

    それと、余談ですが しっかり洗った貝は そのまま

    ジップロックなどに入れて冷凍すると、旨味も栄養価も

    数段アップします。

    凍ったまま調理すると、とってもいいお出しが出ます。

    しかも、すぐに使えるので超便利。

    ただし、身は痩せてしまうので お出しを活かしたお料理、

    スープやお味噌汁、パスタ等に使うのがお勧めです。